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日立の鉱山電車の模型 ~ 便乗車 [日立鉱山電車]

鉄道150年を記念して、11月19日から日立市のシビックセンター科学館で開催されている「鉄道キッズワールド」に鉱山電車の模型を展示したいとの科学館からの依頼を受け、20t電関の完成を急ぎ、なんとか間に合わせました。

車両のみでは現役時のイメージが湧きにくいので、かつての鉱山病院の近くにあった杉本電停のモジュールを即席で作成し、そこに置きました。それから以前に作った日立セメントのトロッコ軌道も「日立の知られざる鉄道」と銘打って横に並べました。

しかし、鉱山電車と言えば無料でお客が乗れた逸話が有名なのであって、機関車に連結された車両が欲しいところ。以前に作りかけた便乗車も併せて作ることにしました。19日のオープンには間に合わなかったので、ひとまず大雄院の構内線で用いたナベトロにつなぎで入ってもらいました。
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夏の間に作っておいた便乗車の車体エッチング板。
プロトタイプは最も造形が単純な2号便乗車です。
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一部の窓枠の位置が若干ずれていて不完全なものですが、遠目にはわかりずらかろうとこのまま組みました。
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手すりや窓のつかみ棒などを燐青銅線で取付け、屋根は寸法が若干小さくベンチレーターの造作もいびつで気に入らないのであとで交換できるように、また後日車内も作りこめるように取り外し式にしました。
バッファーはIORI工房製で機関車と同じ一体成型タイプの方を選択しましたがやや大きすぎる感じがします。便乗車の方は少し小さい1/87スケールの明治前期客車用の方が良かったみたいです。次回からそうします。

台車はアーチバーですが、現状このタイプの台車はアルモデル製だけしかないんですね。かつては珊瑚・乗工社・だるまや・ひかり模型などいろいろなところから好ましい形態で様々なバリエーションがあったものですが、いま出回っているアルモデル製はエッチング抜落しでのっぺりしているのと真鍮挽物製の丸い軸受けを軸箱としているため形態的にはかなり個性的です。走りは良いのでしょうが。
試しに台車外側に飛び出した軸受と高さが揃うように0.7mm厚の真鍮板を2.5mm角の正方形で切出し、1.5mmの穴を開けてはめ込んでみました。
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しかしタダの正方形の金属片では幅広すぎることもあり、アーチバー台車の軸箱の形態とはかけ離れていてビジュアル的な効果はほとんどなさそうなので片側の台車だけで作業を中止しました。
下の写真で左側が加工済み台車です。
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台車のWBは実車をスケールダウンすると10.5mmですが、アルモデル製品は車輪径4mm用が9.5mmと今回使用した車輪径5.6mm用が12mmとなっています。形態的には5.6mm用の方が実車に近いためこちらを選びました。せめて車輪だけでもとマイクロトレインズ製のΦ5.3mmを履かせています。ナローガレージで通販で入手できますが、大抵は品切れなので在庫があったら入手しておくことをお勧めします。

最大の問題は塗装です。妻面の変則金太郎塗分け線はジャストシステムの花子で作図し印刷したものをガイドにしてマスキングテープを切り出し。まず窓廻りの塗色としてクレオスのタンを全体に吹き付け、マスキング後に深緑を吹きました。塗装後を見てみると深緑が下地のタンの影響で微妙に色合いが事前の予想と違ってしまいました。もう少し厚塗りすべきでした。さらにグレーがはみ出した部分をこの深緑色でタッチアップすると全く違う色になってしまい、かなり見苦しくなってしまいました。
屋根と下回りおよびカプラー廻りはグレーを調色しました。
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そして最後のポイントである日鉱の社紋は0.2mm厚の真鍮板をエッチングで抜いたリングを白く塗って張り付けました。日鉱の社紋に使えるちょうどいいサイズのインレタってないんですよね。
車番のデカールは機関車と同様、ベルギーのマソモデル製を使っています。ここのは同じシートに0.5mm刻みで数字が入っているので使いやすいです。アマゾンで買えます。機関車の車番の特殊フォントはインレタでは望むべくもないので渋々このゴシック体をそのまま採用しましたが、便乗車の方は実物がゴシックなので抵抗なく使えました。
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仕上げにトップコートを吹いて窓ガラスのセルを入れて取りあえず完成としました。
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