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日本銀行のトロッコ跡 [トロッコいろいろ]

日本銀行本館の地下金庫でドコービルのトロッコ線路がまだ残っているという話をツイッターで知ったのでさっそく行ってみました。実は職場から歩いてすぐのところにあるのです。

毎日車窓から目にしている日銀の建物、中に入るのは初めてのことです。
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見学は予約制で1時間のコースです。
しかし館内はほとんどが撮影禁止で拍子抜け。
金庫室内だけは撮影が許されたので、金庫に向かう回廊に敷かれた線路がかろうじて見える位置を狙う。
それでも「あまりこっちの方向は撮らないで下さい。」と注意を受けてしまい、控えめに撮影。
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結局トロッコ線路の写真はこれだけです。しかしマスコミの取材では線路の撮影も許可しているようなのでgoogleで検索するとすぐ見つかります。探してみてください。

Twitterにも書きましたが、線路はドコービルでイメージされる軌匡タイプの軽線路ではなく、路面電車でよく用いられる溝付きタイプという車輪のフランジがレールの溝をなぞって走る形状でした。線路は床に埋め込まれているので、軌匡のときのような鉄製の枕木がついているかどうかはわかりません。
また、現在はトロッコが走ることは無いため、レールの溝には木の角棒がはめこんであって躓かないように養生されています。

レールの軌間を計ってみると、540mmでした。ドコービルはフランスなのでミリ単位で切れのいい数字ですが、珍しい軌間だと思います。

昭和7年まで日銀の南側入り口に持ち込まれた現金などをエレベーターで地下に下ろし、このトロッコで金庫室に格納していたそうで、地下金庫室の外周に線路が敷かれ、北側の金庫入口にターンテーブルが設置され、トロッコを90度展開して金庫室内に入れていたそうです。
実物の線路が残っているのはターンテーブルの先、金庫室の最奥部に通じる僅かな区間のみで、あとは線路やターンテーブルの跡はコンクリートで塗りつぶされています。

トロッコ自体は残っていないので線路の遺構のみであり、「Decauville」の刻印を線路上に見ることもできませんでした。
いくらトロッコ好きでもわざわざ見に行くほどのものではないかもしれません。
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